ダイエット効果にデトックス。腸内環境の改善に便秘の解消。そして生活習慣病予防。まだまだ世間に知られていない食物繊維に期待できる驚くべき効果をまとめてみました。
食物繊維は第6の栄養素?
食物繊維の効果
食物繊維の健康効果◎腸内環境を整える効果◎コレステロール値を下げる効果◎糖尿病を予防する効果◎高血圧を予防する効果◎肥満を予防する効果
食物繊維はダイエットに効果的です。
「ダイエットには食物繊維!」「食物繊維をとれば痩せる!」ダイエットをしていると、このような言葉を、何度も耳にしますよね。
出典食物繊維とダイエットの関係を徹底解説! – 痩せるダイエット方法
食物繊維が多い食品を摂取することは、ダイエットにとって大変重要です。カロリーが多めでも、食物繊維を摂ることによって、小腸での吸収をある程度、抑えてくれるからです。ふつうに食べていても、摂取カロリーを少なくできるわけですね。
出典食物繊維が多い食品を摂る | ダイエットで痩せる方法とコツ
糖の吸収をゆるやかにするという嬉しいダイエット効果も。
水溶性食物繊維は、水に溶けるとゲル化し、胃から小腸への食べ物の移動を緩やかにします。そうすることで、糖質の吸収速度を緩慢にし、食後の急激な血糖値の上昇を防ぐ働きがあります。
食物繊維はエネルギーにならないと信じられてきましたが、実は大腸の中で菌たちの働きにより、短鎖脂肪酸という脂に変えられ、そのことが血糖値上昇抑制につながるということが2014年にフランスのグループによって明らかにされました。
出典『糖質制限の真実』 山田悟 幻冬舎 p46-47
さらに腸内のデブ菌を減らし、ヤセ菌を増やす効果まで。
正式名称「ファーミキューテス」と呼ばれる通称「デブ菌」はこの腸に存在している腸内細菌の一種です。このデブ菌がいるとどうなるかというと、腸内での栄養吸収の際に必要以上の量を吸収してしまい、使われなかったエネルギーが脂肪として蓄積され、結果的に太るということです。対して、腸内には痩せ菌と呼ばれる身体を健康に保つ働きをするバクテロイデーテスという菌も存在し、腸内細菌は大きくこの二つの菌群に分けることができます。
出典ダイエット失敗は【デブ菌】が原因?お腹に潜むその正体に迫る!|CAFY [カフィ]
高食物繊維、低カロリー食で育ったアフリカ原住民の子どもでは、バクテロイデス門の細菌が優勢でした。
出典『腸内細菌が家出する日』 藤田紘一郎 三五館 p134
肥満の人の腸内にはフィルミクテス門の細菌が多く、やせた人にはバクテロイデス門の細菌が多いことは事実です。どうも「やせ菌」というのは1種類に特定できるものではなく、食物繊維を消化して短鎖脂肪酸をつくっている菌が「やせ菌」となっているように思われます。
出典『腸内細菌が家出する日』 藤田紘一郎 三五館 p138
腸内をおそうじしてくれる食物繊維はデトックスにも効果的
デトックスやデトックスダエイット成功の鍵を握っている「腸」。そんな腸の健康をサポートしてくれるのが、食物繊維です。食物繊維がお通じをよくするのは有名ですが、実は食物繊維のもつ効果はそれだけではありません。食物繊維のチカラで腸をキレイにすれば、デトックス機能も高めることができるのです。
出典【食物繊維でクリーンな腸に!デトックスファイバー】 | ダイエット特集 | ダイエットSlism
不溶性食物繊維の効果は、何といっても便秘解消とデトックス効果です。不溶性食物繊維は水に溶けない食物繊維で、胃や腸で水分を吸収し大きく膨らみます。これにより、便のかさ増しや、腸を刺激して蠕動(ぜんどう)運動を活発にし、便通を促進します。
出典水溶性食物繊維と不溶性食物繊維の多い食品と野菜!便秘解消効果は?! – まとログ
食物繊維には不溶性と水溶性の2種類が存在します。
不溶性食物繊維
摂取すると消化されないまま大腸に届き、便のかさが増していくため、腸内の腐敗物質が体外に排出されやすくなります。
出典『腸を鍛える―腸内細菌と腸内フローラ』 光岡知足 祥伝社 p118
水溶性食物繊維
摂取すると腸内の水分に溶けてゲル状になる性質があるため、栄養の吸収をゆるやかにする働きがあります。血糖値の急激な上昇やコレステロールの吸収が抑えられるため、メタボリックシンドロームや生活習慣病の改善に役立てられます。
出典『腸を鍛える―腸内細菌と腸内フローラ』 光岡知足 祥伝社 p118-119
不溶性と水溶性の食物繊維を摂る割合は2:1が良いとされています。
この性質の食物繊維をバランスよく摂取するのが大事なんです。そのバランスですが、「不溶性2:水溶性1」とされています。ほとんどの食材に両方の食物繊維が含まれていますが、バランスがバラバラなんです。
つまり、不溶性食物繊維と水溶性食物繊維は、2対1のバランスで摂るのが理想的ということになります。特に、日本人は、水溶性食物繊維が不足していると言われているので、意識して摂る事をおススメします。
出典食物繊維の理想的な摂り方「不溶性2」対「水溶性1」 -中性脂肪がみるみる下がる最新情報100
体内で食物繊維は様々な働きをしてくれます。
・毒物を排出して肝臓を保護し、腸内環境を改善する。 ・ぜん動運動を促し、腸内に便がとどまる時間を調節して、便秘を解消する。 ・血糖値の上昇をおさえることで、副腎の疲労を予防する。 ・糖質過多により起こる副腎皮質の披露を改善する。 ・善玉菌のエサとなり、腸内細菌のバランスを整える。
出典『アレルギーは「砂糖」をやめればよくなる!』 溝口徹 青春出版社 p180
食物繊維は、腸内細菌の善玉菌のエサにもなるので、善玉菌が増えます。 善玉菌が増えると、まず小腸で消化できなかった栄養素の消化が促進されます。
出典『腸が寿命を決める』 澤田幸男 神矢丈児 集英社 p196
さらに、善玉菌が作る乳酸や酢酸などが増えます。これらは大腸の粘膜を刺激するので、善玉菌が作り出す栄養素の吸収が促進されます。同時に、粘膜のいる免疫細胞をも刺激するので、大腸の免疫力が上がります。
出典『腸が寿命を決める』 澤田幸男 神矢丈児 集英社 p196-197
①便の構成要素となり、便量を増やす ②腸の蠕動運動を活発にして、内容物を速やかに移動させる ③発がん物質、有害菌、有害物質を吸着して、便として排泄する ④消化管の働きを活発にする ⑤糖の吸収速度を遅くして、食後の血糖値の上昇を防ぐ ⑥胆汁酸を吸着して、便として排泄する ⑦コレステロールの余分な吸収を防ぐ ⑧ナトリウムの過剰摂取を防ぐ ⑨善玉菌のエサになり、腸内環境を改善する ⑩膵液や胆汁の分泌量が増え、酵素の量を多くする ⑪不溶性食物繊維キチン・キトサンは、脂肪の過剰摂取を抑制する ⑫短鎖脂肪酸のエサになる
出典『酵素の謎 なぜ病気を防ぎ、寿命を延ばすのか』 鶴見隆史 祥伝社 p162
日本人の食物繊維の摂取量は減ってきています。
日本人の平均食物繊維摂取量は、1950年代では一人あたり一日20gを超えていましたが、戦後の食生活の欧米化やライフスタイルの変化に伴い、年々低下しつつあるのが現状です。最近の報告によれば平均摂取量は一日あたり14g前後と推定されています。
食物繊維は健康によい成分として知られている。だが、かつては栄養的な価値はないとされていた。その後、すぐれた機能が見つかったにもかかわらず、日本人の食物繊維の摂取量は大きく減っているのだ。
出典食物繊維が「体にいい」のは本当か?|食の安全|JBpress