ブームとなった「糖質制限ダイエット」に代わるように、いま注目を集めているのが「スローカロリー」という考え方。これはカロリーを「量」ではなく「質」で判断して摂取していこういうもの。いったいどんなものなのか、まとめてみました!
警鐘が鳴らされている「糖質制限ダイエット」ブーム
近年、人気のダイエット法といえば「糖質オフダイエット」だ。
ここ数年、「糖質制限」ブームで糖質を避けることで安心し、肉類などの高脂肪食などの偏食を招いて結果的に健康を害する可能性が高まっているという。
出典“スローカロリー”って何? 糖質制限は体によくないケースも! 日経トレンディネット
しかし、悪者扱いされる糖質は、人間のエネルギーの半分をまかなう大切な栄養素。そこで、糖質の量だけではなく、取り方や質に配慮して摂取することで、健康を保つことができるという考え方が「スローカロリー」
出典“スローカロリー”って何? 糖質制限は体によくないケースも! 日経トレンディネット
糖質制限のデメリットのツイート読んでふるえてる。
— sei777 (@sei777) June 21, 2015
糖質制限は何より朝から頭がぼんやりするのが良くない。
— totugekitai (@totugekitai) June 21, 2015
糖質制限は恐ろしいということがわかったので、みんな元気に毎日3合ごはん食べてこ!
— いざてん (@izaten) June 21, 2015
そこで注目を集め始めたのが「スローカロリー」
スローカロリーとは、ゆっくりと消化吸収される糖質や、糖質の摂り方のこと。糖質をスピードと質で評価する新しい考え方
出典食べても太らない!?「スローカロリー」な炭水化物とは? – ライブドアニュース
スローカロリーとは、糖質の小腸での消化・吸収速度がゆっくりであることです。
「カロリー」や「糖質」が「ゼロ」「オフ」と言った商品をよく目にしますが、カロリーの量ではなく大切なのは消化吸収速度
出典「スローカロリー ~太りにくい健康な体づくりの秘訣~」 – 良い食材を伝える会
食べ物のカロリーを量だけ(ゼロカロリー、低カロリー等)で判断するのではなく、「質」を重視
どうして「スローカロリー」な食品だと太らないの?
白米や小麦粉など、消化のスピードが速い糖質を一気に食べると、血糖値が急上昇してしまいます。そして血糖値を下げるために分泌される「インスリン」には、糖を脂肪として蓄積し、脂肪の分解を抑制する働きがあるため、太りやすくなってしまうのです。
出典食べても太らない!?「スローカロリー」な炭水化物とは? – ライブドアニュース
しかしスローカロリーな糖質なら、血糖値の上昇も穏やかになり、太りにくいのだとか。
出典食べても太らない!?「スローカロリー」な炭水化物とは? – ライブドアニュース
今までは、糖質や脂質、たんぱく質の3大栄養素をはじめ、ミネラルやビタミン等は、速やかに消化、吸収することが体の役に立つと考えられていた。
出典“スローカロリー”って何? 糖質制限は体によくないケースも! 日経トレンディネット
しかし、短時間で消化、吸収される糖質は、急激に血糖を上昇させて、すい臓からのインスリンの分泌を高める。インスリンは脂肪を溜め込みやすい状況を作り出してしまい、結果的に肥満を起こしやすく、動脈硬化を生じやすいことがわかってきた。
出典“スローカロリー”って何? 糖質制限は体によくないケースも! 日経トレンディネット
スローカロリーが健康に良い理由1腹持ちがよい→カロリーの吸収速度がゆっくり2糖尿病の予防によい→血糖値の上昇が穏やか3生活習慣病の予防によい→血管や臓器への負担が軽減4過食を防ぎやすい→満腹感を持続しやすい5ダイエットに向いている→代謝を高めて脂肪を消費しやすい
「スローカロリー」の効果は健康やダイエットだけじゃない!
糖質の消化吸収がゆっくりである、すなわち血糖値の上昇が緩やかであることにはさまざまなメリットがある。
出典「スローカロリーシュガー」で、1型糖尿病でも安心できるスイーツを作ろう – Ameba News [アメーバニュース]
「運動時の持久力が高まる」「集中力が持続する」「満腹感が長続きする」などが一例だ。
出典「スローカロリーシュガー」で、1型糖尿病でも安心できるスイーツを作ろう – Ameba News [アメーバニュース]
スローカロリーを実践するにはどうすればいい?
1.ゆっくり消化、吸収される糖質食品を選ぶ。
糖質の多い炭水化物では、玄米や大麦、雑穀などの食物繊維が豊富な穀物が代表的。食物繊維や酢、乳製品、豆類、糖類であれば「パラチノース」などのGI値(食品が体内で糖に変わり血糖値が上昇する割合とスピードを計った数値)の低い食品を摂るようにする。
出典“スローカロリー”って何? 糖質制限は体によくないケースも! – 食べ方を変えれば体の健康は保てる! 日経トレンディネット
▼スローカロリーな炭水化物の例
<おにぎり>
白米は冷やすことで「レジスタントスターチ」と呼ばれる、食物繊維と同じ様な働きをする「でん粉」に変わります。そのため、血糖値の上昇が穏やか。ご飯が食べたい時は「おにぎり」がおすすめ。
出典食べても太らない!?「スローカロリー」な炭水化物とは? – ライブドアニュース
<シリアル>
シリアルのメイン食材「オーツ麦」は、「β-グルガン(水溶性食物繊維)」が豊富。更に、シリアルと合わせることの多い牛乳やヨーグルトの乳脂肪も糖の吸収を穏やかにする働きがあるそうですから、シリアル+乳製品なら血糖値を急上昇させません。
出典食べても太らない!?「スローカロリー」な炭水化物とは? – ライブドアニュース
<ライ麦パン>
ライ麦粉には、小麦粉の約6倍の食物繊維が含まれているため、糖の吸収が穏やか。水溶性食物繊維と不溶性食物繊維の割合も理想的な割合で含まれています。ただし、“ライ麦パン”と書かれていても、実際には小麦粉の割合のほうが多いパンもありますから、成分表示を見て「ライ麦」が一番最初に書かれているものを選びましょう。
出典食べても太らない!?「スローカロリー」な炭水化物とは? – ライブドアニュース
▼逆に消化吸収が食べものは?
(例)ファーストフード、食物繊維が少なすぎる食品、白米、 白パン、ブドウ糖、砂糖、果糖など
2.食べる順番に気を付ける。
白米や食パン(精製小麦)を最初に食べると血糖値が急上昇するため、まず、食物繊維が豊富な野菜や海草、キノコ類を最初に食べる「ベジタブルファースト」を守り、次にたんぱく質中心のおかず、最後にご飯やパン、麺などの糖質中心の主食を摂るようにする。
出典“スローカロリー”って何? 糖質制限は体によくないケースも! – 食べ方を変えれば体の健康は保てる! 日経トレンディネット
3.よく噛み、ゆっくり食べる。
忙しいビジネスパーソンはどうしても食事時間が短く、早食いをする人が多い。しかし、早食いは脳に「満腹になった」という信号が伝わる前にたくさん食べてしまい食べすぎになりがち。ゆっくりとよく噛むことで、脳に信号が伝わり、少量でも満腹感が得られれば、食べすぎを防げる。また、咀嚼回数が増えると血糖値の急上昇を抑えるホルモンの分泌も良くなる。
出典“スローカロリー”って何? 糖質制限は体によくないケースも! – 食べ方を変えれば体の健康は保てる! 日経トレンディネット