どんな努力もいつかは実る……とは限らない。間違った知識や思い込みは、ダイエットの成功を遠ざけるどころか、場合によっては健康を蝕む毒になることも……。そうなる前に知っておきたい「ダイエットの嘘」をまとめてみました。
- ダイエット……それは修羅の道
- ◆嘘1 汗をかくと痩せる
- ならば汗とダイエットの関係とは……
- でも、サウナに入ると体重が落ちるよ。なんで?
- ◆嘘2 下剤で痩せる
- むくみには効かないの?
- ◆嘘3 無酸素運動は痩せない
- しかし、有酸素運動が駄目なわけではない
- ◆嘘4 筋トレして筋肉が増えれば、基礎代謝が上がって痩せる
- 実際に基礎代謝を計算してみましょう
- ◆嘘5 脂質は他の栄養素に比べて太りやすい
- では、同カロリーで比べた場合どうか?
- それでも過剰摂取は厳禁!!!
- ◆嘘6 朝はしっかり食べて、夜はひかえめが良い
- 特に「夜食べたら太る」などは、完全に嘘っぱち
- ただし……
- BMAL1についての誤解
- ◆嘘7 食事をこまめにして回数をふやすと痩せる
- ◆嘘8 1日で簡単に○○kg痩せる系ダイエット全般
- 場合によっては、短期間で『体重を落とす』ことなら可能です
- 劇的に体重が落ちるのは、ダイエット初期のみ!
- ◆嘘9 飲むだけで脂肪が落ちる系の『市販品』
- どう考えても劇薬
- それを手軽に取り除けるとなると……
- そもそも『本物』なら誰も売りたくはない
- 怪しすぎる臨床試験
- ◆嘘10 BMIや体重は、低い方が良い
- 減った体重の内訳が大事
- 体脂肪率を計る際の注意
- ◆嘘11 ダイエットをすると筋肉が落ちて痩せにくくなる
- 筋肉減少を最低限に抑制するために
- ◆嘘12 痩せれば痩せるほど健康になる
- 栄養不足
- 体脂肪率の低下
- つまり何事も節度とバランスが大事
ダイエット……それは修羅の道
◆嘘1 汗をかくと痩せる
汗は体温の調節を可能とする。感熱ニューロンの位置する、視床下部の視索前野および前部にある中枢によって発汗は制御されている。
出典:blog-imgs-55-origin.fc2.com
ならば汗とダイエットの関係とは……
でも、サウナに入ると体重が落ちるよ。なんで?
◆嘘2 下剤で痩せる
飲む量を増すと、腸管に対する刺激も強くなります。その結果、とてつもないおなかの痛さになりますが、蠕動運動が増し、小腸、十二指腸の食物もどんどん先に送られ、腹の中の物は全て出切ります。
かなりの苦しみがありますし、それによって体調を崩しても当方は一切責任を負いません。なお、実行したら1日は通常の生活は出来ません。全て出切っても、おなかの痛みは続きます。
むくみには効かないの?
◆嘘3 無酸素運動は痩せない
運動後の回復過程で体は安静時の状態に戻ろうとするため、通常よりも多く酸素を摂取し消費するのです。この酸素の過剰消費量がEPOC効果の目安となります。
出典効率的なカロリー消費の目安となる、運動後の過剰酸素消費量 | nikkei BPnet 〈日経BPネット〉:日経BPオールジャンルまとめ読みサイト
有酸素運動の“6倍”の脂肪燃焼効果と言われています。
出典
しかし、有酸素運動が駄目なわけではない
◆嘘4 筋トレして筋肉が増えれば、基礎代謝が上がって痩せる
実際に基礎代謝を計算してみましょう
◆嘘5 脂質は他の栄養素に比べて太りやすい
では、同カロリーで比べた場合どうか?
それでも過剰摂取は厳禁!!!
◆嘘6 朝はしっかり食べて、夜はひかえめが良い
バース大学の研究者によれば、朝食を何も食べなかった人々と、起きてから2時間以内に350キロカロリーを摂取し、午前11時前には計700キロカロリーを摂取した2つのグループを6週間比較してみたところ、両者に代謝の変化はない事が分かったという。
出典「朝食を抜くと太る」は間違いだった! 朝食ダイエット問題に終止符か!?|TOCANA
特に「夜食べたら太る」などは、完全に嘘っぱち
ただし……
BMAL1についての誤解
◆嘘7 食事をこまめにして回数をふやすと痩せる
食事の後、代謝率は数時間少し上がります。逆説的に言うとエネルギー(食事)を吸収する事はエネルギーを消費するということです。これは食品の体熱産生能(TEF)と呼ばれ、費やされたエネルギー量は、食事に含まれているカロリーと栄養の量に正比例しています。
出典根拠のないダイエット神話 ワースト10 | Ripped Body
食事の回数と食欲のコントロールにおける研究はあまり進んでいないため、おそらくこの神話は一般的な人々の食生活と平均体重から導き出されたものだと思います。
出典根拠のないダイエット神話 ワースト10 | Ripped Body
血糖値を一定に保つことは体内でも優先順位が高く、人間は厳しい環境であっても効率的に血糖値を上げられるよう進化してきました。
出典根拠のないダイエット神話 ワースト10 | Ripped Body
◆嘘8 1日で簡単に○○kg痩せる系ダイエット全般
場合によっては、短期間で『体重を落とす』ことなら可能です
劇的に体重が落ちるのは、ダイエット初期のみ!
◆嘘9 飲むだけで脂肪が落ちる系の『市販品』
どう考えても劇薬
栄養が欠乏するとまず筋肉が分解されたんぱく質として利用され、次に脂肪がエネルギーとして利用される。これにより、水分の補給があれば絶食状態で1~2ヶ月程度生存でき、この限界を越えれば餓死に至る。
それを手軽に取り除けるとなると……
そもそも『本物』なら誰も売りたくはない
怪しすぎる臨床試験
担当者は「会社の実験で効果があった」として、十五本前後の論文を持参した。しかしその論文が極めて限られた条件下での代物だったのだ。鈴木氏はこう言って呆れる。「調理に使わず飲ませたり、糖尿病患者を使ったりして得たデータがほとんどだった」 しかもその担当者は鈴木氏に「発育期の子どもと、肥満していない一般の方には効果がない」と認めた。これを、誰にでも効果があるかのような文言で売っていたのだ。
出典横行する「トク○」食品の嘘 – 三万人のための総合情報誌『選択』
◆嘘10 BMIや体重は、低い方が良い
減った体重の内訳が大事
体脂肪率を計る際の注意
◆嘘11 ダイエットをすると筋肉が落ちて痩せにくくなる
筋肉減少を最低限に抑制するために
“FASEB Journal” に掲載された米国陸軍の研究によると、摂取推奨量(RDA)の2倍のタンパク質を摂取しつつ運動をすることで、筋肉を維持しつつダイエットすることが可能です
出典推奨量の2倍の蛋白質を摂ると減量しても筋肉が落ちない | 最新健康ニュース
◆嘘12 痩せれば痩せるほど健康になる
栄養不足
免疫細胞は、たんぱく質からできており、ダイエットなどでたんぱく質の摂取量が減ることによって、免疫力が低下することもあり得るのです。ダイエットなどで無理に食事量を減らし、タンパク質以外の栄養素も十分に摂取できていない場合、カラダの免疫力はさらに落ちるということになります。
出典体脂肪と免疫力の関係を知ろう![カラダノート] 症状や対処法・予防や治療の方法など20000件以上
体脂肪率の低下
体脂肪率の低下は、体温の低下にもつながります。体脂肪は保温機能を有しているため、体脂肪量の低下により体温が低下することにつながるのです。体温の低下は免疫機能とも深くかかわっており、体温が低下することで免疫力が低下するのです。体温が1度下がるだけでも、免疫力が大幅に低下すると言われているので、適切な体脂肪量は免疫力を維持する上でも非常に重要だといえます。
出典体脂肪と免疫力の関係を知ろう![カラダノート] 症状や対処法・予防や治療の方法など20000件以上