話題の《胆汁酸ダイエット》とはどういうものなのか?学術的で分かりにくいニュースを整理してみました。
《胆汁酸ダイエット》が注目されているのをご存知でしょうか?注目されている理由は簡単で、慶応義塾大学の教授の研究によって発表されたからです。
- 《胆汁酸ダイエット》ってどんなもの?
- 《胆汁酸》の役割
- 《胆汁酸》は、古くから薬として用いられてきた
- 《胆汁酸》のダイエット効果を誰が解明したの?
- 《胆汁酸》の消化吸収以外の役割を解明
- 《胆汁酸》の弱点
- 高コレステロール血症治療薬として使われる《胆汁酸吸着レジン》が糖尿病治療や肥満改善に効果があるのだがその仕組みを解明した
- 《胆汁酸吸着レジン》で新しい胆汁酸の合成を!
- 《胆汁酸吸着レジン》と同様の《胆汁酸吸着作用のある食物》を摂取すれば健常者でもメタボリックシンドローム発症予防が可能!
- マイタケには他のキノコにはない《MXフラクション》という成分が入っており臓器や血液中の余分な脂肪を《胆汁酸》とともに便として排出してくれる。
- 大麦は食物繊維がごぼうの約2倍で《胆汁酸》を体外に排出してくれる食品。3ヶ月食べると内臓脂肪が一割以上減ったというデータがある。
- 杜仲茶は《胆汁酸》の排泄作用が高い《アスペルロシド》という成分が入っている
- つまり《胆汁酸ダイエット》の方法とは、胆汁酸を吸着する性質の食物を食べることによって胆汁酸を排せつし新しい胆汁酸の合成を促進させさせることで肥満改善に効果があるダイエット法である。
- 血液中の胆汁酸濃度が上ると《褐色脂肪細胞》が活性化し余分な脂肪が燃焼され、基礎代謝が上がる
- 《胆汁酸ダイエット》は体重を減らさずに内臓脂肪の量を 「特異的」に燃やす理想的なダイエット。
《胆汁酸ダイエット》ってどんなもの?
胆汁酸の調節により2型糖尿病やメタボリックシンドロームの改善
出典慶応大、「胆汁酸」を調節することで糖尿病やメタボを改善できることを解明 | 開発・SE | マイナビニュース
胆汁酸の排せつを高脂血症薬(もしくはそれに代わる食品の摂取)で促進すると、エネルギー消費が活発になり、血糖値低下や脂肪燃焼に効果がある
出典胆汁酸調整ダイエット!! | Dr.ガイアの2006年07月17日の2番目の記事 – 楽天ブログ(Blog)
《胆汁酸》の役割
脂質が高濃度にある腸管で、腸管壁に脂質が吸着するのを防ぎ、同時に消化・吸収を助け、脂質を効率よくとりこむときに重要な役割を担っている。
出典胆汁酸の排出で糖尿病が改善 コンニャクにも予防効果-糖尿病NET-資料室
《胆汁酸》は、古くから薬として用いられてきた
日本では動物性の生薬である「熊胆」(熊の胆嚢、「ゆうたん」「くまのい」ともいう)は1500年以上前から万能薬として用いられており、そのほかにも世界的に見てさまざまな動物の胆嚢が薬として古来より用いられてきた。
出典慶応大、「胆汁酸」を調節することで糖尿病やメタボを改善できることを解明(マイナビニュース) – IT – livedoor ニュース
《胆汁酸》のダイエット効果を誰が解明したの?
慶應義塾大学大学院 政策・メディア研究科の渡辺光博教授(兼環境情報学部教授、兼医学部教授)、スイス・ローザンヌ工科大学のJohan Auwerx教授らの国際共同研究グループによるもの。
出典慶応大、「胆汁酸」を調節することで糖尿病やメタボを改善できることを解明 – 夕刊アメーバニュース
《胆汁酸》の消化吸収以外の役割を解明
胆汁酸が単に消化吸収のために存在するのではなく、食事と関わる全身の「シグナル伝達分子」として、ホルモンのような働きがあり、脂肪肝の抑制効果があることや肥満・糖尿病治療の可能性につながるさまざまな働きをしていることを明らかにしてきた。
出典慶応大、「胆汁酸」を調節することで糖尿病やメタボを改善できることを解明(マイナビニュース)- 1ページ目 – IT – livedoor ニュース
《胆汁酸》の弱点
胆汁酸は長く腸内に残ると機能が低下し、新しい胆汁酸の合成も抑えられてしまう。
出典胆汁酸の排出で糖尿病が改善 コンニャクにも予防効果-糖尿病NET-資料室
高コレステロール血症治療薬として使われる《胆汁酸吸着レジン》が糖尿病治療や肥満改善に効果があるのだがその仕組みを解明した
高コレステロール血症治療薬として使用されている「胆汁酸吸着レジン」を用いることであると渡辺教授らは世界に先駆け提唱し、ほかの複数のグループからも再現性がよく効果があることが報告され、2008年1月に米国FDAより糖尿病治療の適応が追加された。
出典慶応大、「胆汁酸」を調節することで糖尿病やメタボを改善できることを解明 | 開発・SE | マイナビニュース
《胆汁酸吸着レジン》で新しい胆汁酸の合成を!
腸管内で古い胆汁酸をレジン(樹脂)に吸着させて、便と一緒に体外に排出させると、新たな胆汁酸の合成が促され、血中のコレステロール値が低下し、脂肪肝の抑制にもつながる。
出典2012年9月3日「胆汁酸の排出で肥満や糖尿病が改善」 サイエンスポータル編集ニュース 科学技術 全て伝えます
効能のコレステロール低下作用のほか、血糖や内臓脂肪を低下させる作用があることが分かってきた
渡辺教授らはマウスを使った実験で、胆汁酸吸着レジンによって新しい胆汁酸の合成を促すと、エネルギー代謝が高まって脂肪燃焼や血糖値低下が進み、糖尿病も改善した。さらにインスリンの分泌促進に関係するホルモンも増えることが分かった。
出典胆汁酸の排出で肥満や糖尿病が改善 – Ameba News [アメーバニュース]
《胆汁酸吸着レジン》と同様の《胆汁酸吸着作用のある食物》を摂取すれば健常者でもメタボリックシンドローム発症予防が可能!
日本古来の食品であるコンニャクやモズクなど、食物繊維が多い食材にも弱い胆汁酸吸着作用がある。これらを積極的に食事に取り入れると、糖尿病やメタボリックシンドロームの予防・改善に役立つ
出典胆汁酸の排出で糖尿病が改善 コンニャクにも予防効果-糖尿病NET-資料室
マイタケには他のキノコにはない《MXフラクション》という成分が入っており臓器や血液中の余分な脂肪を《胆汁酸》とともに便として排出してくれる。
大麦は食物繊維がごぼうの約2倍で《胆汁酸》を体外に排出してくれる食品。3ヶ月食べると内臓脂肪が一割以上減ったというデータがある。
出典:nanapi.jp
杜仲茶は《胆汁酸》の排泄作用が高い《アスペルロシド》という成分が入っている
これらを食事に取り入れると、メタボリックシンドロームの予防効果があると考えられる
出典胆汁酸の排出で糖尿病が改善 コンニャクにも予防効果-糖尿病NET-資料室
つまり《胆汁酸ダイエット》の方法とは、胆汁酸を吸着する性質の食物を食べることによって胆汁酸を排せつし新しい胆汁酸の合成を促進させさせることで肥満改善に効果があるダイエット法である。
胆汁酸は脂肪の消化を促進したあとに、肝臓に戻ります。その最中に一部が体外に排泄されるのですが、その排せつされる量が多いほど、肝臓に戻る胆汁酸の量が減ります。↓肝臓に戻る胆汁酸の量が少ないと、肝臓はコレステロールを分解して(新しい)胆汁酸を作ります。
血液中の胆汁酸濃度が上ると《褐色脂肪細胞》が活性化し余分な脂肪が燃焼され、基礎代謝が上がる
胆汁酸は褐色脂肪細胞を活性化させる働きもあります。褐色脂肪細胞とは普通の脂肪とは違い、脂肪を燃焼させる効果がある脂肪細胞です。普通の細胞とは全く逆の働きをする細胞で、肩甲骨や肝臓や心臓にあることがわかっています。食事をすることで血中の胆汁酸濃度が上がると褐色脂肪細胞の活性化が促されることがわかっています。
《胆汁酸ダイエット》は体重を減らさずに内臓脂肪の量を 「特異的」に燃やす理想的なダイエット。
日本人の死因の30%である血管疾患発症の抑制、健康寿命の延長による質の高い老後、少子高齢化に伴う医療費削減(が期待される)