糖質制限と聞くと、「辛そう・・・」というイメージがありますが、実はそうではありません。ここでは正しく我慢せずにできる糖質制限ダイエットの方法についてご紹介します。
■□■ 「脂質」とは何か? ■□■
「糖質」=「甘いもの」というイメージが強いかもしれませんが、実はそれだけではありません。私たちが普段口にしている食べ物には、甘みを感じなくても、「糖質」が含まれているものがあります。
出典食品別糖質ガイド|糖質制限サポートサプリ【幻糖美人カットカット】シックスセンスラボ
■「糖質」を多く含む食品 ■次のような食品があげられますが、ご飯やパンなどの主食に多く含まれていることがわかります。・白米 茶碗一杯(150g)55.1g・食パン 1枚(60g) 26.6g・かけうどん めん(250g) 58.5g・カップラーメン 1杯(めん65g) 43.7g・バナナ 1本(220g) 28.2g 柿 1個(260g) 33.8g
■「糖質」が少ない食品 ■・たまご・緑黄色野菜・こんにゃく・肉・魚類・チーズなどの乳製品・キノコ類・海藻類・豆腐、納豆などの大豆製品
三大栄養素の一つの「炭水化物」から「食物繊維」を除いたものが「糖質」です。「糖質」は人が消化吸収できるのに対して、「食物繊維」は消化できないという違いがあります。
■「糖質」の役目 ■
「糖質」の主な役割は、胃腸で消化吸収されて、身体の活動のための重要なエネルギー源になることです。脳や神経の活動にも「糖質」が必要です。また、「糖質」は血液中の血糖値を上げますが、その血糖値を下げるためにインスリンが追加分泌されます。
■ 余分な「糖質」が脂肪になる ■
余分に摂取された「糖質」は、このインスリンの働きによって脂肪として身体に蓄積します。つまり、「糖質」を摂りすぎるとインスリンが過剰に分泌され、「脂肪」になるという悪循環が発生します。「糖質」が太る原因だといわれる理由は「糖質」そのものにあるのではなく、摂り過ぎが原因なのです。
■□■ 糖質制限ダイエットの基本 ■□■
簡単に言えば、余分な「糖質」を摂らないようにすることです。「糖質」を控えると、血糖値を下げるためのインスリンの追加分泌が抑えられますので、摂取した余分な「糖質」を脂肪として体に蓄積するというインスリンの作用も抑えることができます。
■□■ すぐ始められる糖質制限ダイエット ■□■
■ 主食を控える ■一食あたりの糖質量を20~40gにコントロールして、間食を含めた一日の糖質制限量を70~130gにすることが推奨されています。そのために、まずはご飯やパン、麺などの主食の量を減らすことからスタートしてみましょう。
出典糖質制限ダイエットってなに?そのメリットとデメリットとは? | POWER PRODUCTION MAGAZINE(パワープロダクションマガジン)
■ 間食を控える ■間食での糖質摂取はなるべく控えましょう。ナッツ類、チーズ、無糖ヨーグルトに糖質の少ない果物のいちごなどをトッピングして食べることもおすすめです。
出典糖質制限ダイエットってなに?そのメリットとデメリットとは? | POWER PRODUCTION MAGAZINE(パワープロダクションマガジン)
■ 自分ルールを作る ■無理をしすぎないことが糖質制限ダイエットを長続きさせるコツでもあります。自分のルールを作りながら糖質の摂取量をコントロール出来れば、カロリー計算をしなくても体重管理が簡単になり、ストレスなくダイエットに取り組むことができます。例えば、「夕食のご飯のみ控えるようにする」「おやつは寒天を使ったものに変える」「ビールをやめてハイボールか焼酎にする」「週に一回は糖質を制限せずに好きな食べ物を食べる日を作る」など、日々実行できそうなルールを作ってみましょう。
出典糖質制限ダイエットってなに?そのメリットとデメリットとは? | POWER PRODUCTION MAGAZINE(パワープロダクションマガジン)
■□■ 医師推奨の糖質制限ダイエット ■□■
江部康二医師は、2002年糖質制限食を自身の糖尿病の食事療法として実践。減量に成功しただけでなく糖尿病も克服しました。現在、糖質制限食を多数の糖尿病患者や医師に指導しています。Dr.江部流 3つの糖質制限食のキーワードは、ごはんは控え、おかずはいっぱい食べよう。です。
■ プチ糖質制限食 ■夕食〈1食ごはんを抜く〉1日の糖質の摂取量は、110〜140gを目標にします。【三大栄養素摂取の目安】 糖質41%、脂質38%、たんぱく質21%1食抜くだけの軽い制限なので、糖尿病の食事療法には不向きです。
■ スタンダード糖質制限食 ■朝食 or 昼食+夕食〈2食ごはんを抜く〉1日の糖質の摂取量は、70〜100gを目標にします。【三大栄養素摂取の目安】 糖質27%、脂質45%、たんぱく質28%1食だけ主食(GI指数の低い玄米など)を食べることができます。継続しやすいため実践している人が多い制限方法です。■ スーパー糖質制限食 ■朝食+昼食+夕食〈3食ごはんを抜く〉もちろん糖質の多い食材(麺、パン、イモ類、根菜、果物、スィーツなど)や調味料も制限します。糖質の摂取量は、1食あたり10〜20gとし、1日30〜60gを目標にします。【三大栄養素摂取の目安】 糖質12%、脂質56%、たんぱく質32%糖尿病の食事療法向きです。最も効果がはやく確実に現れます。
■ ゆるやかな糖質制限食 〈ロカボ〉 ■1食でごはんを茶碗半膳にします。トーストなら半切れ、イモ類を抜いたおかずを多目にすることで満足感が得られます。また、調味料も余り気にしなくて良いので制限しやすい方法です。糖質の摂取量は、1食あたり20〜40gの食事を3食摂り、さらに1日10gまでの間食はOK。1日70~130gを目標にします。
■□■ 糖質制限ダイエットのTips ■□■
■ 主食は食事の最後に ■日本大学グループの研究で、ごはんを食べる時に、たんぱく質、脂質、食物繊維(野菜)のおかずを一緒に摂ると、ごはんだけ、ごはん+2品目(例:たんぱく質+脂質のみ)よりも、食後の血糖値が上がりにくくなることが証明されました〈British Journal of Nutriion誌 2014:Vol.111〉。そこで、ごはん、パンなどの主食を摂る時は、肉、魚、野菜などのおかずをまず食べてから、最後に摂ることをお奨めします。最初に糖質の少ないおかずをたっぷり食べた後では、主食の量が少なくても満腹感を味わえるので一石二鳥です。また、ごはんに合うおかずはどうしても味が濃くなりがちなので、おかずだけの食べ方になると、自然と薄味が好みになり減塩対策にもなります。
■ 食物繊維は大切です ■食物繊維は糖の吸収をゆるやかにするだけでなく、肝臓での糖の放出をストップさせる作用があるので、血糖値の上昇を抑えてくれます。さらに、食物繊維と糖質の高い食品を一緒に食べると、脂肪組織への糖の吸収が抑えられるので、体に脂肪がつきにくくなります。海藻類、きのこ類、豆類、木の実は、特に食物繊維が豊富です。根菜類は食物繊維は豊富ですが、糖質が多いので控えてください。
■ 脂質は気にせずに摂りましょう ■糖質制限食では、糖質を減らした分、脂質やたんぱく質が増える食事になります。「カロリーの高い脂ものを摂ると太る。」というイメージがありますが、太る原因は糖質であり、脂質ではありません。肉など摂取は控える必要はありません。日本人は、動物性脂を摂取してもしなくても心筋梗塞のリスクは変わらないこと、さらに脳卒中のリスクは軽減することが、複数の研究機関で明らかになりました。血流をよくし脳代謝を活発化するEPAやDHAを多く含む魚の油(オメガ3)、血液をサラサラにするオリーブオイル(オメガ9)は、積極的に摂ってください。