体外受精児が過去最多となったというニュースが入ってきました。この背景にあるものとネットの反応をご紹介します。
■体外受精
不妊治療の一つで、通常は体内で行われる受精を体の外で行う方法。体外受精と顕微授精の総称を生殖補助医療技術(英語版), ART)と呼ぶ
一般的には2-5日間の体外培養後に可能な限り良好な胚を選んで腟の方から子宮内に胚移植します
出典一般社団法人日本生殖医学会|一般のみなさまへ – 不妊症Q&A:Q12.体外受精とはどんな治療ですか?
医療機関などによって費用は変わりますが、注射や診察費用なども入れると1周期あたり40~80万円程度はかかる
出典いまや20人に1人。「体外受精ベビー」のお金と妊娠率 – FNN.jpプライムオンライン
■70代の女性が体外受精で授かるというニュースも
インド在住の70代女性が今月12日、帝王切開により妊娠30週で超低出生体重児を出産
出典世界最高齢か インドで75歳女性が出産も「体外受精には年齢制限を」の声 (2019年10月17日) – エキサイトニュース
82歳の夫との間でなかなか子宝に恵まれなかったが、体外受精(IVF)を経て、ついに第1子を迎えた。
出典73歳女性が双子を出産 不妊治療経て初産=インド – BBCニュース
赤ちゃんが小学生になるころには、女性も80代に突入。長年の夢がかなったことは素晴らしいが、体力勝負の育児をどこまでこなせるのか、子供の成長を見届けることができるのかなど、問題は山積み
出典70代女性が妊娠し出産に成功 「血を分けた子供が欲しかった」 | ニコニコニュース
■そんな体外受精で生まれた赤ちゃんが過去最多の「16人に1人」
体外受精を受ける人は急増しています。
出典いまや20人に1人。「体外受精ベビー」のお金と妊娠率 – FNN.jpプライムオンライン
不妊治療の体外受精によって2017年に誕生した子どもの数は、5万6617人だったとの調査結果を日本産科婦人科学会が28日までにまとめた
出典16人に1人が体外受精児 17年、5万6千人誕生(共同通信) – Yahoo!ニュース
この年に生まれた子どものおよそ16人に1人の割合。最多だった16年の5万4110人を2500人余り上回った。
出典16人に1人が体外受精児 17年、5万6千人誕生:社会:中日新聞(CHUNICHI Web)
■治療を受ける人が急増している
晩婚化を背景に不妊に悩む夫婦が増える中、費用の一部を公費助成する制度が知られるようになり、治療を受ける人が増加
出典体外受精で誕生、18人に1人 | ニュース | オピ・リーナ(Opi-rina)
経済的支援の体制が少しずつ整ってきて、体外受精をすることが、金銭的問題でこれまで受けられなかった若い世代にまで広がった
出典体外受精で誕生、18人に1人 | ニュース | オピ・リーナ(Opi-rina)
アメリカの体外受精は16万件程度といわれており、同国の総人口が3億人弱であることをふまえると、日本の不妊治療件数は相当に多い
出典Q10 日本ではどの程度に不妊治療(生殖補助医療等)が普及していますか|選択する未来 – 内閣府
■この最多更新に対してネットからは様々な声が
16人に1人が体外受精児 17年、5万6千人誕生(共同通信) – Yahoo!ニュース
数年前はクラスに1人くらいの割合だったのに、倍以上に増えてる。
より安全性が高くなり敷居は低くなって、子どもを望む人達にとって心強い選択の一つであってほしい。
我が子も59万人の中の1人。 https://t.co/rhVkyUvyWl— motoko** (@motoko99sep) October 28, 2019
!!!この数字…… もはや自然に子供は授かれないのか?→16人に1人が体外受精児 17年、5万6千人誕生(共同通信) https://t.co/6359yybDbu
— Mami (@mammy_mammy) October 28, 2019
16人に1人が体外受精児 17年、5万6千人誕生(共同通信)
ひとつの手段だし、夫婦が幸せならいいんよね。顕微鏡で生まれたいのちっていうのがね。 https://t.co/uUclBqw37t— 白縁 (@dsaik_1756) October 28, 2019
16人に1人が体外受精児 17年、5万6千人誕生 | 2019/10/28 – 共同通信 https://t.co/GEJJuE2Yvc 国も少子高齢化対策の一環として、本当に子どもが欲しい方達のために不妊治療への助成金制度の拡充などを推進していただきたいです。@AbeShinzo @kantei
— yk (@yuk_music) October 28, 2019
■ツイートにもあるように、国による支援が遅れているのは否めない
現状は出生率3年連続減少。その原因は“子ども”だけにスポットを当てているだけで、女性が“産もう”と思う環境づくりがままならないのが大きな原因
出典幼保無償化より…国の不妊治療サポートは晩婚の視点がない|日刊ゲンダイDIGITAL
政府も少子化対策についていろいろ頑張ってはいるのですが、正直、効果は出ていません
出典少子化のペースが速すぎる。「日本消滅」を回避せよ 現行の少子化対策は手緩い、思い切った対策はこれだ(2/5) | JBpress(Japan Business Press)
いまだに特定不妊治療が助成金額で賄えない治療であり、二の足を踏むカップルも多くいる現実がある
出典(4ページ目)幼保無償化より…国の不妊治療サポートは晩婚の視点がない|日刊ゲンダイDIGITAL
■何より「晩婚化」が深刻なことが体外受精を増やす要因に
厚生労働省の人口動態統計によると、2017年に生まれた第1子の母親の平均年齢は30.7歳で、1975年の25.7歳から約40年を経て5歳ほど上昇
出典出産時、晩産カップルの約9割が”想定外”なことは? – MONEY PLUS
人生設計の多様化や女性の社会進出、晩婚化や医療の発達などによって増えつつあるおおむね35歳以上の妊娠、高齢妊娠
出典シビアな高齢出産の現実。リスクが高まるのは何歳頃から?│医師に聞く | 女子SPA!
晩婚化が進み、ストレスにさらされている現代では「産みたいときに産む」が、だんだん難しくなっている
出典不妊カップル増加中!「産みたいときに産む」はもはや贅沢? | ニコニコニュース
■政府も色々と手を打ってはいるが
子どもの医療費無償化に高校授業料無償化、昨今は低所得所対象に大学無償化法も成立
出典幼保無償化より…国の不妊治療サポートは晩婚の視点がない|日刊ゲンダイDIGITAL
1990年の1.57ショックを受けて1994年に取りまとめられた「エンゼルプラン」を皮切りに、政府によって度重なる少子化対策が実施されてきましたが、ほとんど効果がなかった
出典少子化はもう止められない 「出生数90万人割れ」へ 少子化が加速する社会の課題とは(島澤諭) – 個人 – Yahoo!ニュース
原因は“子ども”だけにスポットを当てているだけで、女性が“産もう”と思う環境づくりがままならないのが大きな原因ではないだろうか