「薬はお茶で飲んではいけない」とよく聞きますよね。おじいさん・おばあさんが「薬は嫌いだから、せめて好きなお茶で飲ませてくれんかのぅ」と切にお願いしても、「ダメなものはダメ!」と無下にする場面見たことありませんか? 無下にされたお年寄りの悲壮な顔…。薬は本当にお茶で飲んじゃダメなんでしょうか。
- そもそも薬を液体で飲む理由とは?
- ①薬は液体に溶けた状態でないと吸収されにくいから。
- ②液体で流さないと、喉や食道に貼り付いてしまうから。
- 薬と一緒に飲んではいけないものがある。
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- ①牛乳と一緒に飲んではいけないもの
- ・一部の抗生物質は牛乳と一緒に飲めません。
- ・便秘薬と牛乳は一緒に飲めません。
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- ②カフェインを含む飲料と一緒に飲んではいけないもの
- ・カフェイン入りの薬をカフェイン飲料で飲んではいけない。
- ・カフェインの分解を抑える薬と一緒に飲んではいけない。
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- ③グレープフルーツと一緒に飲んではいけないもの
- ・高血圧薬といっしょに飲んではいけない。
- ・高脂血症(高コレステロール)薬といっしょに飲んではいけない。
- ・抗てんかん薬といっしょに飲んではいけない。
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- ④アルコールと一緒に飲んではいけないもの
- どんな薬でも、アルコールと一緒に飲んではいけない。
- ☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
- ④タンニンを含む飲料といっしょに飲んではいけないもの
- ・タンニンを含む飲料と鉄剤をいっしょに飲んではいけない。
- でも!! 最近の薬は進化している!!
- 鉄剤とお茶はいっしょに飲んでも大丈夫。
- ☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
- 結論
- ①とりあえず、薬は水で飲んだ方が無難。
- ②カフェインを含まないお茶なら一緒に飲んでも大丈夫。
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- 参考サイト
そもそも薬を液体で飲む理由とは?
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①薬は液体に溶けた状態でないと吸収されにくいから。
水といっしょに薬を飲むことで、薬は胃の中で水に溶け、吸収されやすい形になります。胃の中で薬は溶けにくく、薬の効き目も遅くなったり、低下したりします。
②液体で流さないと、喉や食道に貼り付いてしまうから。
薬を水なしで飲むと、薬が食道や胃、腸の粘膜にくっついてしまうおそれがあります。そのまま薬の成分が溶け出すと、粘膜が炎症を起こしてしまい、食道炎や胃潰瘍を起こす場合があります。
薬と一緒に飲んではいけないものがある。
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①牛乳と一緒に飲んではいけないもの
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・一部の抗生物質は牛乳と一緒に飲めません。
・便秘薬と牛乳は一緒に飲めません。
どの薬が牛乳と飲み合わせが悪いのか、覚えてはいられませんよね(薬局で渡される薬の説明を持ち歩いていれば別ですが…)。とりあえず、牛乳では飲まない方が無難です。
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②カフェインを含む飲料と一緒に飲んではいけないもの
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・カフェイン入りの薬をカフェイン飲料で飲んではいけない。
・カフェインの分解を抑える薬と一緒に飲んではいけない。
①精神神経薬(SSRI、ベンゾジアゼピン系薬)②強心剤・気管支拡張薬③抗菌薬④解熱鎮痛薬
カフェインが含まれる飲み物の代表は、コーヒー・紅茶・緑茶です。緑茶に含まれるカフェインはコーヒーに比べると少ないですが、いくらでも濃くできますからね。
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③グレープフルーツと一緒に飲んではいけないもの
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・高血圧薬といっしょに飲んではいけない。
・高脂血症(高コレステロール)薬といっしょに飲んではいけない。
・抗てんかん薬といっしょに飲んではいけない。
とりあえず、薬を飲むときはグレープフルーツを一緒に食べない方が良さそうです。グレープフルーツによる悪影響は24時間続くという報告もあります。
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④アルコールと一緒に飲んではいけないもの
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薬によっては、アセトアルデヒドを分解する酵素を抑える働きがあり、こうした薬とアルコールと一緒に飲むとアセトアルデヒドが長時間分解されずに神経に悪影響を与えます。
また、アルコール自体に中枢神経刺激作用や血管拡張作用があるため、薬の効果を増強させる恐れがあります。
つまり、どんな薬であっても、アルコールと一緒に飲むと効果が増強する可能性があり、副作用が強くなる、ということですね。
どんな薬でも、アルコールと一緒に飲んではいけない。
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④タンニンを含む飲料といっしょに飲んではいけないもの
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・タンニンを含む飲料と鉄剤をいっしょに飲んではいけない。
でも!! 最近の薬は進化している!!
「お茶と鉄剤を一緒に飲んではいけない」というのは昔の話で、今は、薬の開発が進み、病院で処方される鉄剤はタンニンと結合しにくいものになっています。
つまり、お茶と鉄剤は一緒に飲んでも大丈夫ということですね。
鉄剤とお茶はいっしょに飲んでも大丈夫。
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結論
①とりあえず、薬は水で飲んだ方が無難。
薬の飲み合わせが悪い飲み物・食べ物を覚えておくのは困難です。とりあえず水で飲んだ方が無難なようです。
②カフェインを含まないお茶なら一緒に飲んでも大丈夫。
緑茶やウーロン茶はコーヒーと比べてカフェイン量が少ないものの、濃さを変えられたり、個人差もあるので避けた方が無難です。
お茶の中でも、カフェインを含まないものがあります。茶葉を使ったお茶(紅茶・緑茶・ほうじ茶・ウーロン茶・ジャスミン茶)にはカフェインが含まれます。茶葉を使っていないお茶はノンカフェインです。代表的なのは「麦茶」で、他には「そば茶」「ルイボスティー」にはカフェインが含まれません。
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参考サイト