経済活動に生じた影響…台風19号の影響に見た「教訓」

社会ニュース

東日本の各地に記録的な大雨をもたらし、さまざまな災害を引き起こした台風19号は、経済活動にも大きな影響を与えた。

セブン-イレブン・ジャパンのホームページにある物流システムの説明によれば、コンビニエンスストアは販売維持のために、1日に9回もの配送を受けている。

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商品ごとの味や品質を維持するため最適な温度帯に分けて共同配送センターに納品し、各店舗に一括で配送する。

心臓が押し出す血液とおなじく、日本の物流は絶え間なく循環し続けることが前提で、その断絶はつまり企業活動の停止につながる。

便利の裏側には多くの人たちの努力がある

しかし、それは多くのひとたちの努力の結晶にほかならない。

日本に上陸した台風19号は、日本の物流網を止めた。

ほとんどの報道番組は、上陸の前から1週間をかけて、台風19号の猛威を報じた。

10月12日から13日にかけて関東甲信越・東北地方を通過し、河川の氾濫など大きな被害をもたらした台風19号。

北陸新幹線の基地が浸水

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長野県長野市にある北陸新幹線の長野新幹線車両センターでは、センター自体が千曲川の氾濫によって浸水し、E7系8編成、W7系2編成の計10編成が水につかった

車両センターがある場所は、長野市の洪水ハザードマップによると洪水により想定10mから20m未満までの浸水が起こることが予測されており、長野市穂保(ほやす)の堤防が決壊することでそれは現実となった。

全線で運行を再開したとしても、車両不足から減便が予想される。水につかった新幹線は電気設備などの修復作業が必要で、水が引いたからといってすぐに走れるようになるものではない。

E7系は、上越新幹線でも2階建てのE4系を置き換えるために導入が進んでいる。

東京と山梨を結ぶ幹線ルートも、複数の箇所で寸断された。

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中央本線は、14日午後までに大月―甲府間が運転を再開した

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東京と山梨県内や長野県を結ぶ特急「あずさ」「かいじ」、富士急行線に乗り入れる「富士回遊」は運休が続いている。

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鉄道だけでなく道路にも被害が生じており、中央本線と並行する中央自動車道でも八王子市と相模原市の2カ所で土砂崩れが発生。

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山梨県内から都内に向かう方法は、道路の場合は中央自動車道を大月経由で河口湖方面に向かい、そこから東富士五湖道路を経て、御殿場から東名高速道路を利用することになる。

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鉄道の場合は、甲府から身延線で富士・静岡に出て、東海道本線または東海道新幹線を利用するという遠回りなルートを使用せざるを得ない。

両毛線では、大平下―栃木(ともに栃木県栃木市)間にある永野川橋りょうで橋台の背面が流出。岩船―栃木間は再開まで1カ月程度が見込まれるという。

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水郡線は、袋田―常陸大子(ともに茨城県大子町)間で第六久慈川橋りょうの橋桁が流出。

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横須賀線の武蔵小杉駅(神奈川県川崎市)は、駅構内が冠水し使用できなくなった。

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現在も横須賀線側の新南改札口は冠水のため使用できず、南武線側の改札を使用しなければならない。

青森県の八戸と岩手県の久慈を結ぶ八戸線は、階上―久慈間で運転を見合わせている。

群馬県の渋川と大前を結ぶ吾妻線は、国交省関東運輸局のまとめた被害状況によると、

長野県の小諸と山梨県の小淵沢を結ぶ小海線も被害が大きいとみられる。

長野県を走る篠ノ井線も各地で被災したが、15日から運転を再開する。

台風19号の被害は広範囲に及び、まだ全容がつかみきれていない部分もあるだろう。

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