全国で1日平均約80人〜身近に迫る孤独死の有様

年間で約2万8千件にも及ぶという、日本の”孤独死”。この数字は1日に換算すると、全国で約76名という驚くような数だ。

年間3万人と推計されている孤独死。

孤独死の第一発見者で一番多いのは、賃貸住宅の管理人など「管理」を職業としている人です。それ以外でも、「福祉」や「警察」など、職業上の関係者が多くを占めています。知り合いである「親族」と「友人」に見つけてもらえる人は3割しかいません。

他人が発見者となる場合では、近隣住民からの「異臭」や「郵便物の滞留」により発覚する事例が多い。

ご遺体が発見されるまでに3日間以上経過している場合、強い死臭がします。

ほとんどの方は一人暮らしですね。やはり周囲に助けてくれる方がいないことから孤独死されるケースが多いので、一軒家ではなく賃貸物件に住んでいた方が9割ほどを占めています。

実際、私どもがこれまで特殊清掃をしてきたケースを見てみますと、そのほとんどが賃貸物件にお住まいの方でした。

不動産会社さま、または大家さまからの遺品整理のご依頼には次のようなものがあります。ほとんどが賃貸住宅の１Ｋなど、狭い部屋において発生しています。

孤独死の8割以上が「男性」集計の対象となった期間の孤独死は、「3,392人」でした。そのうちの83％が男性で、女性は17％しかいません。男性の方が、ずっと孤独死しやすいのです。

意外と思われるかもしれませんが、法律上孤独死という定義や概念がありません。世間的に思われている孤独死は、警察庁の死因統計上では「変死」に分類されています。

警察は孤独死を発見すると現場検証を行う。ここで行われる家宅捜索にて、親族を調べて連絡を取る。

警察が公的書類や契約書などから遺族関係を調べ、親子、兄弟、そして親戚などへ血縁関係の近い順に連絡をします。

親族がいて引き取りが決まった場合には、遺族の手によって葬儀や遺品整理が行われます。

親族に事実を告げても「ずっと疎遠になってるから」と言われ「家財の処分は行政に任せます」と言われる声とが多いです。特に負の遺産が有った故人のご遺族は財産放棄をする事が多いです。

孤独死の場合は、死後も親族が見つからないことがよくある。

遺体を引き取る遺族がいない場合や全くの身元不明である場合は、「行旅病人及行旅死亡人取扱法」という法律によって地元自治体が火葬します。

少なからずの人々が孤独死を「明日は我が身」 と考えるようになり，きわめて身近な問題となった。

今や孤立死や孤独死の問題は、社会全体の問題であると言えるでしょう。