6人もの被害者が出た埼玉県での殺人事件。一審で裁判員裁判による「死刑」判決が、二審の高裁でくつがえりました。このような「裁判員裁判の死刑判断→二審の高裁で無期懲役」という判決は、これで6例目。今回の判決や、裁判員制度そのもに対して、多くの疑問の声が上がっています。
『熊谷6人殺害事件』とは
熊谷6人連続殺人事件(くまがや ろくにんれんぞくさつじんじけん)とは、2015年(平成27年)9月14日・9月16日の計2日にかけて埼玉県熊谷市で発生した連続殺人事件。所轄の埼玉県警察熊谷警察署から脱走して小学生女児2人を含む市民の男女6名を相次いで殺害
一審のさいたま地裁では「裁判員裁判」により「死刑」判決
弁護側が控訴。その後、東京高裁で「死刑判決破棄」「無期懲役」の判決に
熊谷市6人殺害 東京高裁は一審の死刑判決を取り消し、無期懲役を言い渡しましたhttps://t.co/cOOHetRAlV
— Twitter モーメント (@MomentsJapan) December 5, 2019
今回の熊谷6人殺害事件、「死刑判決が破棄」された理由とは?
《統合失調症の影響で心神耗弱状態》
「言葉見つからない」 遺族悲嘆、上告求める 熊谷6人殺害で無期懲役https://t.co/wuUhE2sP6F
→大熊一之裁判長が無期懲役の判決を言い渡した瞬間、遺族らは驚きの声を上げ、声を殺して泣く人もいた。遺族は閉廷後、直ちに検察側に上告するよう求めた
— 産経ニュース (@Sankei_news) December 5, 2019
裁判員裁判による「死刑」判断の破棄…市民感覚の軽視か、あくまで厳正なる「事実認定」の違いなのか
判決では「統合失調症の影響で自分が何者かに追跡されていると妄想し、住宅への侵入や殺害行為に及んだ可能性は否定できず、責任能力が十分ではなかった。責任能力の点を除けば極刑をもって臨むしかないが、法律上の減軽をすることになる」として1審の死刑判決を取り消した。https://t.co/GfWAwNZMjB
— NHK@首都圏 (@nhk_shutoken) December 5, 2019
熊谷6人殺害のペルー人に東京高裁が無期懲役判決。「犯行時、心神耗弱だった」と認定。一審の裁判員裁判では、金品を物色し証拠隠滅した行為を「心神喪失とまでは言えない」との判断(死刑)が下されていた。裁判員制度をなきものにしたい官僚裁判官。国民はもっと抗議の声を。https://t.co/uLTDjfqkct
— 門田隆将 (@KadotaRyusho) December 5, 2019
この判決を、他の5件の裁判員裁判死刑判決破棄事案と同列に論じることは明らかに誤り。これまでのケースは量刑判断だが、この事件は責任能力判断という事実認定・法令適用の問題。「市民感覚の軽視」とは次元が違う。それをごっちゃにするのはミスリーディング。https://t.co/FROu12R9Wn
— CHO Seiho/趙誠峰 (@cho_seiho) December 5, 2019
死刑判決の基準となる「永山基準」
死刑の判断をめぐっては、最高裁判所が昭和58年の判決で示したいわゆる「永山基準」にそって検討される。殺害された被害者の人数や犯行の悪質さ、動機、計画性、立ち直りの可能性などを考慮した上で、やむをえない場合に死刑の選択が許されるとされている。https://t.co/UzeXot96eo
— NHK@首都圏 (@nhk_shutoken) December 4, 2019
【これまでの転覆事例】 裁判員裁判「死刑判決」→高裁で破棄「無期懲役」
【裁判員制度 問われる死刑基準】https://t.co/xEjnEgIcp6
裁判員裁判の死刑判決が破棄され、無期懲役になるケースは少なくない。市民感覚を刑事裁判に反映する目的で裁判員制度が導入された一方、死刑に関しては過去の事例と公平性の観点から別の判断基準を援用するという。
— Yahoo!ニュース (@YahooNewsTopics) December 5, 2019
【裁判員制度、国民感覚との乖離が顕著に】
制度開始以降、死刑判決は5件全てで無期懲役に減刑された。最高裁は死刑に関しては従来の判断基準からの逸脱を認めない姿勢を鮮明にした形だ。だが、識者からは「裁判官の量刑を押しつけるなら制度が形骸化する」と懸念の声も。https://t.co/Vbb8hi3jKg— 産経ニュース (@Sankei_news) December 3, 2019
被害者遺族からも、裁判員をつとめた市民からも、批判の声が
【大阪・ミナミ通り魔】「裁判員制度、何のため」極刑回避で遺族が涙の訴えhttps://t.co/3AASXlywK1
「裁判員裁判の死刑判決が覆されるなら、制度を導入した意味はあるのか非常に疑問だ」と涙ながらに訴えた。 pic.twitter.com/mj3LGLJiyz
— ライブドアニュース (@livedoornews) December 2, 2019
「『永山基準』を見直すべきだ」
最高裁が死刑選択の判断基準として示した「永山基準」。裁判員を務めた男性は「せっかく裁判員制度で一般の意見を受け入れていこうということになった。家族の心情とか、割合は大きく入れた方がいいのではないか」と指摘しました。https://t.co/lxctNZNgmI— 産経ニュース (@Sankei_news) December 4, 2019