うちの子は大丈夫？中高生を標的にするSNS事件にご注意を！

11月17日から行方不明になっていた大阪府内の女児が、栃木県内で6日ぶりに無事保護された。

大阪府警は11月23日に小山市の伊藤仁士容疑者（35）を未成年者誘拐の疑いで逮捕した。

この事件で、女の子が伊藤容疑者とやり取りをしていたＳＮＳはツイッターだったことが、捜査関係者への取材でわかりました。

一方、伊藤容疑者の自宅からは茨城県の少女（１５）も一緒に保護されました。

ツイッター上に“家出したい”と投稿した女子中学生を誘拐した疑いで、埼玉県の不動産業の男が逮捕された事件。

兵庫県の女子中学生をおよそ２か月にわたり、自身が管理する借家に住まわせ、誘拐。

「誘拐したつもりはない」と容疑を否認したうえで「ツイッターで、女の子からの家出をめぐる相談に乗り、助けようと思っただけ」と話しています。

警察庁のまとめでは、SNSを利用して犯罪被害にあった18歳未満の子どもの数は、４年連続で「過去最高」を更新。

警察庁少年課の調査「平成30年におけるSNSに起因する被害児童の現状」によると、SNSが原因で事件に巻き込まれた18歳未満の男女は、2018年は1811人、そのうち小学生は55人だった。

罪種別にみると、児童買春・ポルノ禁止法違反が944人、淫行などの青少年保護育成条例違反が749人。略取誘拐も42件あった。

ツイッターなどの会員制交流サイト（ＳＮＳ）を通じ、性犯罪などの被害に遭った道内の未成年者が今年は１０月末で過去最多を更新していることが分かった。

被害者が使ったＳＮＳは「ツイッター」が最多の７１８人。

Twitterのアカウントは、生年月日の入力を偽れば、簡単に作成できてしまうのが実情だ。

小学生の約３割、中学生では約６割がスマートフォンを持つ時代である。普及が進み、親の目の届かないところで見知らぬ大人と接点を持つ機会も広がっているようだ。

「めざましテレビ」が、小学生から高校生に「SNSを使って知らない人に会ってもいいと思うか」と尋ねたところ、35人中ほぼ半数の17人が「会ってもいいと思う」という回答だった。

そして、4割以上にあたる15人が、SNSで知り合った人と実際会ったことがあるという。

ツイッターで「＃家出」で検索すると「泊めてくれる方いませんか？」などの書き込みが多数見つかる。

#家出なう や#誰か泊めて などとつぶやき、知らない男性などの家に泊まる女性が増えています。

そこではダイレクトメッセージの有無は確認できませんが、「泊めてあげる」という反応が数件は寄せられるといわれているのです。

ＳＮＳが、困っている少女たちと、それに付け込む大人が出会う場となっている現実の延長線上で事件は起きている。

思春期には、家族や友人関係に悩む子どもが多い。家庭や学校では話せない悩みや本音、孤独感などもネット上なら言える、相談に乗ってもらえるといった声が聞こえる。

千葉大の藤川大祐教授（教育方法学）は「SNSは子どもたちにとって、家庭や学校への不満を吐き出す逃げ場となっている。SNSで知り合った人と会うのは危ないと分かっていても、オンラインゲームなど趣味を共有する相手とは信頼関係ができてしまう」と指摘。

中には性的な要求をしてきたり、写真を撮って脅されるなどといった被害にあっている子もいます。

未成年者は判断能力が必ずしも十分なわけではありません。そのため、本当に家出をしたいと思っていたり心が弱っていたりすると、私たちから見れば下心が丸わかりのメッセージでも、魅力的な誘いに見えてしまうのかもしれません。

兵庫県立大学の竹内和雄准教授は、事件を防ぐためには、ＳＮＳを使用できる年齢を制限するなどの踏み込んだ対策を、国や企業が議論していくべきだと指摘。

「子どもにスマホを持たせるときから、ＳＮＳで知らない人と連絡をとらないなど、具体的なルールをつくっておくことが重要だ」と強調。